手考足思

日々かんじることを綴ったもの

ルワンダからの手紙

2年くらい前から、ワールドビジョンのチャイルドスポンサーをやっている。

わたしはルワンダの男の子を支援していて、定期的にグリーティングカードや成長報告が届く。

先週、彼からクリスマスカードが届いた。そこには実に控えめな車の絵が描かれていた。

わたしは彼のその控えめな絵が好きだ。この前の成長報告には、逆さのアイスクリームが描かれていた。一体なぜその位置から描いたのか、どんな気持ちで描いたのか、そういうことは想像に任せるしかない。

逆さのアイスクリームにせよ、車にせよ、彼の絵の線はとても弱々しい。弱々しいのだけれど、今回送られてきた車の絵は、アイスクリームよりも格段に、複雑に描かれていた。車の形、ドアや窓といったパーツをきちんと捉えて描いてあった。

そこに彼の成長を感じて、とてもうれしく思った。

 

夕方のニュースで、シリアの戦闘の真っ只中で暮らす子供たちの映像をみた。路上にはイスラム国の兵士の遺体が放置されていた。しかも、首が落とされた状態で。こんな環境で子供たちが育ち価値観が形成されるというのは、とてつもなく恐ろしいことだと思う。

死があまりにも身近すぎる。日本は(特に都会では)死を遠くに遠くに追いやって、歪さを感じることもあるが、それにしても、シリアは死が必要以上にありふれている。

 

シリアの今、ルワンダの今を知ったからといって、一個人にどうにか出来ることはないかもしれないけれど、それでもまず知ること、そして考えることは、遠い日本にいるからこそわたしはやっていきたいと思う。